浜田省吾

浜田省吾 A PLACE IN THE SUN at 渚園

2022年8月20日

1988年8月20日(土) 浜名湖畔・渚園(静岡県)

浜田省吾 A PLACE IN THE SUN at 渚園

観客数:52,000人

 

今から34年前の春(当時25歳)、静岡の渚園というところで省吾さんの野外コンサートが8月に開催されることを知った。

1979年に浜田省吾さんの曲を耳にし、1983年の夏に海の中道での野外コンサートに参加したことで、完全に省吾さんの音楽とライブの虜になっていた。

ぜひ参加したいと思い、当時は福岡に住んでいたため地元のイベンター経由でチケットを購入した。

(確か88年春のツアーに北九州で参加した時にチケットの申込案内があったと思う)

 

ただ静岡の浜名湖までどういう交通ルートで行けばスムーズなのか、今回は海の中道よりたくさんのファンが集まるだろうから混雑具合はどうなのか、いろいろと考えていたところに旅行会社がツアーを募集していることを知り申し込んだ。

 

当日は早朝に福岡空港に集合し、まずは飛行機で大阪の伊丹空港まで移動した。

そのあと貸切バスに乗り込み、高速道路で4時間近くかけて渚園へ向かった。

バスの駐車場からコンサート会場まで歩いて向かう道すがら、空を見上げると A PLACE IN THE SUNと描かれた飛行船が飛んでいた。

(DVDのFILMSにも飛行船が収録されていますね)

 

広大なコンサート会場に入り、指定されたブロックに向かうと既に開場されていたためブロック内は観客で溢れていた。

何度も係員から前に詰めてくださいと言われ座り直しをさせられた。

座席はステージに向かって右手のわりと前の方で、目の前には大きなモニターが置かれていた。

(確かモニターはトラックらしき車の荷台に積んであり、車ごと置いてあったと思う)

 

17時過ぎ、省吾さんがアカペラで歌う「A PLACE IN THE SUN」が流れる。

ステージ上は大きな白い布で覆われており、A PLACE IN THE SUNの文字が風で揺れている。

後ろを振り返ると5万人以上の観客で会場はぎっしりと埋め尽くされており、どこが一番後ろのブロックなのか遥かかなたで見えなかった。

 

「いよいよ始まる。一曲目はやっぱり壁にむかってかな?」

そんなことを考えていたら、路地裏の少年のイントロが演奏され布の中から省吾さんが弾けるように現れた。

その瞬間にざわっと鳥肌が立ち、今日のコンサートはきっと素晴らしいものになると確信した。

 

路地裏の少年を一緒に歌い叫んだあとは、終りなき疾走がたたみかけられた。

最初から盛り上がり、夢みたいな時間が続いた。

 

いつかもうすぐ、愛のかけひきで省吾さんの歌をゆっくりと堪能した後に、ゲストの中村あゆみさんが呼び込まれた。

省吾さんが他のフェス的なコンサートにゲスト出演しても、自分のライブに他のアーティストを呼んだのは記憶の限りではない。中村あゆみさんとの歌の掛け合いは貴重なシーンだったと思う。

 

後半は省吾さんの代表曲がほぼノンストップで演奏される。

僕と彼女と週末にではステージ後方のセットが左右に開き、原子力発電所の原子炉みたいな巨大なオブジェが現れた。赤いライトに照らされて不気味だった。

 

愛の世代の前にで本編は終了した。

アンコールは3回。合計1時間近く演奏されたと思う。

DARKNESS IN THE HEARTは当時の省吾さんの心情を反映してか、祈りを捧げるような熱唱だった。

 

最後の最後、省吾さんは生ギターを抱えて再びステージに現れた。

省吾さんが今でも大切に歌い続けている曲、ラスト・ダンスの弾き語りがはじまった。

「もう一度踊っておくれ このままで」

サビを一緒に歌っている時、渚園までコンサートに来てよかった、今日の日は一生忘れないだろう。そう自分の胸に刻んだ。

 

全てが終わったあと、会場内の芝生の上でもう少し余韻に浸っていたかったが、バスの集合時間の関係ですぐに会場を後にした。

帰り道、夜空を見上げるとまるで見送ってくれているかのように盛大に花火が打ち上げられていた。

 

【セットリスト】

1.路地裏の少年
2.終りなき疾走
3.モダンガール
4.バックシートラブ
5.ラストショー
6.HELLO ROCK&ROLL CITY
7.いつかもうすぐ
8.愛のかけひき
9.HOT SUMMER NIGHT
10.街角の天使
11.WHAT'S THE MATTER,BABY?
12.EDGE OF THE KNIFE
13.HARBOR LIGHTS
14.二人の夏
15.生まれたところを遠く離れて
16.MONEY
17.DADDY'S TOWN
18.DANCE
19.丘の上の愛
20.OCEAN BEAUTY〜マイホームタウン
21.東京
22.明日なき世代
23.A NEW STYLE WAR
24.僕と彼女と週末に
25.愛の世代の前に

(アンコール)
26.BLOOD LINE
27.J.BOY
28.DARKNESS IN THE HEART
29.RIVER OF TEARS
30.ラスト・ダンス

 

(最後に)

コンサートが終わってJR浜松駅のビジネスホテルにチェックイン。お昼から何も食べていない状態だったので遅い夕飯をとろうと近くの飲食店を探すがすでに閉まっており、当時はコンビニもなく何も食べるものがありませんでした。

唯一営業していたのがミスタードーナツで、マフィンを夜中に2個買ったのを今でも覚えています(苦笑)

 

 

-浜田省吾