浜田省吾

浜田省吾 100% FAN FUN FAN 2019 Welcome back to The 80's Part-1 終りなき疾走 〜 ALL FOR RUN

 

2019年は私にとっては至福の一年だった。

まず念願のラグビーワールドカップが初めて日本で開催された。

私も日本各地へ色々な試合を観戦に出かけた(この年のクレジットカードの支払いには泣いた)

開幕戦は9月20日(金)、決勝戦が11月2日(土)だった。

 

ちょうど同時期に、省吾さんの2019年のファンクラブコンサートも始まった(9/14埼玉川口~)

今回は80年代前半に制作された「Home Bound」「愛の世代の前に」「PROMISED LAND 〜約束の地」の3枚のアルバムの中から演奏されるということ。

また80年代はリリースしたアルバムや曲数が多いため、Part-1とPart-2に分けて開催するということだった。

 

今回のコンサートは、会員1人あたり2回まで参加がOK。

会場によっては追加の申込受付があったし、当日券の発売も行われていた。

私は第1次の申込みで2020年1月18日の鹿児島市民文化ホール第一が当選していた。

ただ9月から始まった、あの10~20代の多感な時期に死ぬほど聴きまくったアルバムのコンサートを来年1月まで待てというのか。

まるで豪華な食事を目の前にして、お預けさせられているようなものではないか・・・

(まあ、自分で終盤の鹿児島を選んだせいなのですが。苦笑)

ということで、福岡から日帰りで参加のできる広島、福岡を当日券で狙うことにした。

 

当日券は「瞬殺」と言われるほど狭き門で、発売後ほんの数秒でSOLD OUTというのはファン周知の事実。運がかなり左右される。

広島2日間、福岡2日間のうちどれかが獲れればという思いで、まずは11月16日(土)、広島初日の当日券販売に挑戦。パソコンの前でスタンバイをする。

発売時刻は12時ジャスト。秒針が0を指すと同時に勝負!という感じで挑んだら、あれよあれよと当日券が獲れてしまった(驚)

まさに奇跡。

若干震える手のまますぐに着替えて博多駅へ向かい、新幹線の切符を買って広島を目指した。

 

もちろん広島は省吾さんの地元。

熱心なファンの皆さんでホールの前はすでに長い行列ができていた。

入口で座席券に引き換えると、当日券のため座席は2階席の一番後ろの右端のところ。

しかし周りのほとんどが当日券を確保できたファンの方々。狭き門を突破した強者揃いだ。

省吾さんのファン度の高さがビシビシと伝わってくる。

 

ちなみに会場内で友人に会ったので、お互いの座席を確認する。

友人は1階10列。

何だか昨年のFFFのデジャヴだ(笑)

 

18:00、BGMが終わり客電が落ちる。

タイトルが書かれた幕が上がって、いよいよコンサートが始まる。

オープニングはやはりという感じで「終わりなき疾走」

のっけから会場は大盛り上がり。

続いて「独立記念日」「反抗期」「あばずれセブンティーン」が休む間もなくたたみ掛けられる。

少しさびれた街の建物を模したセットの前で、省吾さんもエンジン全開という感じ。

 

最初のMCで省吾さんは、コンサートに来てくれてありがとう、今日は星の指輪もJ.BOYも演りません。80年代前半のアルバム3枚の中からのみ歌いますと喋ると、「恋に落ちたら」「愛という名のもとに」とスローな曲を聴かせてくれる。

 

初めて買った車が茶色のカローラという話をして「DJお願い!」「バックシート・ラブ」を演奏。

2016年のアリーナツアーの記事でも書いたけど、やっぱりこの2曲はセットでないと。

 

久しぶりに聴く「さよならスウィート・ホーム」

80年代後半以降は演奏されていないんじゃないかな?

エンディングで「Good-by Sweet Home、Good-by」と繰り返す。

この曲はこんなに楽しく掛け合いするような歌詞だったっけ?と思いながらも、まあいいかと流れに任せる。

 

第1部の最後は「愛しい人へ」

SAND CASTLEバージョンでしっとりと歌われた。

確か1983年の秋のツアーで、アンコールの一番最後にも静かに歌われたよなと思い出す。

 

第2部は「丘の上の愛」の弾き語りからスタート。

「悲しみは雪のように」はヒットをした曲だけに、逆に私自身があまり思い入れがない感じだった。

これは省吾さんがテレビなどで紹介される時、ほぼこの曲が使われるので、いやいや他にも良い曲が色々あるだろうと思っていたせいだろう。

しかし省吾さんの「この曲は危篤状態になった母を思って書いた。きっと母がヒットさせてくれたんだと思う」という言葉を聞いて、この曲がただのドラマのタイアップのヒット曲じゃなかったということを知らされる。

何だか頭をガツンと殴られたような気がした。

 

そして今回のハイライトのひとつ、ライブで初めて演奏される「防波堤の上」

じっくりと省吾さんの歌声を聴くと、防波堤の向こうに見える少し荒れた海が、灰色の曇り空の下に広がって行くイメージを受けた。

「凱旋門」「明日なき世代」「防波堤の上」は、ライブの直前に新しいバージョンとして発売された。

この3曲は嬉しい選曲だった。これでFFFで演奏されることがほぼ確約されたと同じだから楽しみだった。

 

「OCEAN BEAUTY」がバンドメンバーで演奏される。じわじわと胸の鼓動が高まってくる。

もちろん続くのは「マイホームタウン」

「マイホームタウン」も2011年のツアーなどで単独で演奏されることがあったが、「OCEAN BEAUTY」からの流れで歌われると気分の高まり方が違う。

「PROMISED LAND 〜約束の地」を聴き倒した世代の人間にとって、やはりこの2曲は絶対にセットだ。

 

「明日なき世代」が蘇ったのは嬉しい。

80年代は「終わりなき疾走」と双璧をなすライブナンバーだったのが、いつの間にか「明日なき世代」は埋もれた感じに・・・

改めて好きな曲だなと思いながら一緒に歌う。

(最後の「Woo Wooow」の掛け合いは少し引っ張りすぎと思いながら叫んでいたのはご愛敬)

 

「凱旋門」を実際に聴くのは36年ぶり?

私としては海の中道以来になるのかな。

もう二度と生で聴くことはないと思っていたので、「戦い疲れた兵士が今 帰って来たよ 帰って来たよ」のところで感涙にむせぶ。

 

アンコールは「今夜こそ」「土曜の夜と日曜の朝」「ラストショー」と省吾さんのライブでは鉄板の曲が演奏される。

いつも通りクオリティは高くて観客の皆んな大満足だ。

 

ただ少し我がままを言うと、もう1、2曲サプライズが欲しかったかな・・・

全体的にわりとライブの定番の曲が多かった印象を受けた。

「凱旋門」や「防波堤の上」は確かにレア曲だったが事前にシングルが出ていたし。

あの3枚のアルバムの中の曲が今でも省吾さんのライブで大きなポジションを占めているのでそうなるのは理解しているが、あえて個人的な希望を言うと「傷心」「ロマンスブルー」「火薬のよう」にが聴きたかったかな。

ファンクラブのイベントだっただけに、勝手に期待が膨らんでしまっていて申し訳ない。

 

アンコールの最後は「家路」の弾き語り。

1曲まるまるの弾き語りは確か初めてだと思う。

ファンの大合唱の中、コンサートは終了。

「THE 浜田省吾」といえる王道のコンサートだった。

 

来年1月に鹿児島で再びこのコンサートを堪能させていただくとともに、来年実施予定のPart-2、80年代後半のファンクラブコンサートを今から心待ちにしている。

(この時点では本当にそう思ってた。泣)

 

100% FAN FUN FAN 2019 “Journey of a Songwriter” since 1975 Welcome back to The 80's Part-1終りなき疾走 〜 ALL FOR RUN
2019年11月16日(土) 広島文化学園HBGホール

(セットリスト)
終りなき疾走
独立記念日
反抗期
あばずれセブンティーン
恋に落ちたら
愛という名のもとに
DJお願い!
バックシート・ラブ
さよならスウィート・ホーム
愛しい人へ

丘の上の愛
悲しみは雪のように
防波堤の上
陽のあたる場所
OCEAN BEAUTY
マイホームタウン
東京
明日なき世代
ON THE ROAD
凱旋門

(アンコール)
今夜こそ
土曜の夜と日曜の朝
ラストショー

家路

 

【最後に一言】

80年代前半といえば、私は何となく就職をして仕事をはじめたばかりで、本当は何をしたいのかがわからずフラフラしていたことを思い出します。

(今もあまり変わらないかな。苦笑)

あの頃の音楽は自分をその時代に連れて帰ってくれると言いますが、まさにその通りですね。

残念ながらPart-2はコロナ禍のため中止になりましたが、いつかきっと80年代後半のアルバムからのライブが再び開催されることを願っています。

ユルイ

 

-浜田省吾