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HOUND DOG LIVE 2022 「Starting again at Route 66」

 

9月25日の日曜日、福岡市博多のキャナルシティ劇場へハウンドドッグのコンサートに行ってきました。

私も実に19年ぶりのハウンドドッグのステージ。

2001年に日比谷野音で観たのが最後だったかなと思っていたのですが、チケットの半券をいろいろと引っ張り出してみたら2003年に佐賀の天山リゾートというスキー場でのライブに参加したのを思い出しました。

 

当日は南こうせつさんもゲストで出演し、本当に楽しくて盛り上がった野外コンサートでした。

(この時の懐かしいステージの画像が出てきました)

 

以下、ライブレポート

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ファンの皆さんはご存じのことだが、HOUND DOGは2005~2006年のメンバー間や所属事務所の問題を経て、今は大友康平さん一人でバンド活動を行っている。

いやバンドというよりT.M.RevolutionやSuperflyのようにソロプロジェクトと言うのが正解だろう。

それに最近ではロックンローラーというより、俳優やタレントと言った方が若い人たちにはしっくりくるのかもしれない。

 

ここ数年HOUND DOGは東京と大阪でライブを行ってきたが、ツアー最終日として16年ぶりに福岡公演が開催されることとなった。

私自身、80~90年代にはかなりHOUND DOGのコンサートに行った。

今回はぜひ参加したい、HOUND DOGを久しぶりに肌身で感じてみたいと思いチケットを購入した。

 

ただその反面、怖さもあった。

ひとつはやはりHOUND DOGは当時のバンドメンバーがあってこそだとステージを観て思いはしないか。

また、もう一つはあの頃のヒット曲が歌われることになると思うが、懐かしさだけのカラオケ大会的なコンサートにならないかということ。

昔、某バンドの復活コンサートを観に行った時、生演奏でのカラオケ大会みたいな雰囲気になりガッカリしたことがあった。

 

キャナルシティ劇場は博多の複合商業施設の中にあるホールで、座席数は千人強、劇団四季の公演で有名な会場だ。

 

今回の福岡公演では色々な特別企画があるということで、会場に入る時にまず青いシリコン製のオリジナルリストバンドをもらった。

 

 

座席はI列(前から9列目)のステージに向かって右寄りの観やすい席だった。

ちなみに今日のステージはリアルタイムで配信されるということ。カメラが撮影で動くために一番前のA列は撤去されていた。

また場内アナウンスで「ff(フォルティシモ)」の時だけスマホでの動画撮影OKと告げられると、観客の間から抑え気味の歓声が上がる(コロナ規制で大声が出せないため)

 

熱烈なドッグキッズの音頭により手拍子が始まり、開演の予定時間を10分ほど過ぎて客電が落ちる。

お馴染みの「炎のランナー」が流れると、バックバンドのメンバーがステージに現れる。

そして大友さんが赤と黒が混じり合ったジャケットを着て登場。

 

1曲目から「BRIDGE」とエンジンが全開。

観客は拳を上げ、最後のサビでタオルが会場を舞う。

私は最初少しノリ遅れたが、3曲目の「FENを聞きながら」でお決まりの手拍子を叩く。

段々と身体が温まってきた。

 

今回、私の中で1、2を争うほど感動したのが「DIAMOND EYES」

いきなり80~90年代に連れ戻されてしまい、当時の自分の身の回りの出来事などが走馬灯のように走り出す。

涙がしたたり落ちる。

 

続く「KISS DE 極楽(パラダイス)」「Ambitious」で拳を上げていたら、コンサート前の心配事、旧メンバーのことや生演奏のカラオケ大会の雰囲気になることは杞憂だったと感じる。

比較的若いバックバンドのメンバーは当時を上回る新しい演奏をしていたし、大友さんも懐かしい曲を歌いながらも前に前に新たに進んでいる感じを受けた。

 

しかし大友さんはロックを歌う時はなんでこんなにカッコイイんだろう。改めて思う。

テレビのバラエティー番組とは本当に別人だ。

(MCの時に三枚目に戻るのはご愛敬。笑)

 

マイクスタンドを振り回し、ステージ狭しと踊りまくる66歳に驚きさえ感じる。

MCでドラムやギターに合わせて吠えるように喋るのも昔のままだ(クセが強いのもご愛敬)

 

バラードの「Only Love」では女性ファンが目頭を押さえていた。

そしてこのツアーで初めて演奏される「ラスト・シーン」

昔から好きな曲だったが、改めて聴いて良い歌だと思う。

切なくほろ苦い青春が蘇る。

 

「ラスト・シーン」のエンディングの時に大友さんはステージの袖に一旦引っ込み、白いジャケットに着替えて再び現れた。

いよいよ後半戦。

 

大友さんは「16年ぶりの博多ということで嬉しくて興奮して飛ばしまくっているぜ」と何度も口にする。

息も上がっているようだ。

だが一切手を抜こうとしない。

本当にロックが、ライブが好きなんだなと、ある種の感動すら覚える。

 

「サザンの桑田からこういう時代だから音楽で何かやりたいと連絡があり、同級生の世良公則や佐野元春、野口五郎、Charたちと「時代遅れのRock’n’Roll Band」に参加した。昔はお互いに負けるもんかと競い合っていたのに、今はこうやって一緒に音楽をやるようになった。音楽っていいなと思う」

とそう語ると、お馴染みのシンセのイントロ。

観客はほぼ一斉にスマホを取り出す。

「ff(フォルティシモ)」を一緒に口ずさみながら動画などを撮影開始。

 

中には撮影しながら拳を上げる猛者もいた(笑)

 

そのあとは「Knock Me Tonight」「ラスト・ヒーロー」とライブナンバーが続き、会場のヒートアップは最高潮。

「世界は戦争が起こったり、病気が蔓延したり、経済が冷え込んだりしている。辛いことや悲しいこともたくさんある。でも生きて、生きて、生き抜こうぜ。明日は必ず来る」

大友さんの力強い言葉に続いて、最後の曲「大地の子供たち」

 

個人的なことだが最近は今後のことや、仕事のことなどを考えると行き詰まりを感じていた。日々の暮らしが息苦しかった。

大友さんのメッセージと「地平線の上のちっぽけな俺たち だけど一つ一つ輝く太陽なのさ」という歌詞のフレーズが胸を叩く。

よし、また明日からやってやろうじゃじゃないか。

改めて勇気が奮い立つ。

 

アンコールは「RISE」

続いて「狼と踊れ」

何度も何度もエンディングの「狼と踊れよ 朝がくるまで」を繰り返す。

曲の前に、大友さんはHOUND DOGの初期のドラマーだった藤村さんが亡くなってショックだったことを口にする。

「FENを聞きながらや今夜ハートでなどを書いてくれた。才能があったのに」と。

「狼と踊れ」は藤村一清さんに捧げるレクイエムだった。

 

アンコールの最後は「Last Night Last Time」

ステージ横から銀テープが飛んでコンサートは終了(正確には金と赤のテープ)

終演時間は19:15。約2時間のステージだった。

 

これでもかこれでもかとロックンロールを叩きつけてくる大友さんの男気に大満足。

来年3月にはまたどこかのステージで会えるらしい。

HOUND DOGは過去のものではない。

まだまだ明日へと走り続けていた。

 

やはりライブはいい。

 

 

HOUND DOG LIVE 2022 「Starting again at Route 66」
2022年9月25日(日) キャナルシティ劇場(福岡)

1. BRIDGE
2. Destiny
3. FENを聞きながら
4. DIAMOND EYES
5. KISS DE 極楽(パラダイス)
6. Ambitious
7. Hound Dog(エルヴィス・プレスリー)~Bye Bye Dancin' Blue Suede Shoes
8. Only Love
9. ラスト・シーン
10. Rock Me
11. LONELY SOLDIER
12. ff (フォルティシモ)
13. Knock Me Tonight
14. ラスト・ヒーロー
15. 大地の子供たち

(アンコール)
16. RISE
17. 狼と踊れ
18. Last Night Last Time

 

 

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